スペイン語の絵本(ラテンアメリカやスペインの絵本)と日本語の絵本についてと、日常のあれこれをつづります。
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トラとウサギ 〜ベネズエラの絵本〜
トラとウサギ  トラとウサギ2

■ 原書の情報


タイトル:トラとウサギ(Tío Tigre y Tío Conejo


原案:ベレン(ラ・ネーナ)カランチェ(Bele'n (La Nena) Calanche)

翻案:ジャネット・レオン(Jeanette Leo'n

絵:イダーナ・ロドリゲス(Idana Rodori'guez

発行年:2014年 ベネズエラ

出版年:CYLS EDITORES


■ 概要
ベネズエラには、昔から語りつがれてきた「トラとウサギ」という民話があります。大まかなあらすじは、かしこいウサギが強くおそろしいトラに勝つ内容で、権力に知恵で打ち勝つことをテーマにしています。

元々、このお話は時代や地域によって場面も登場人物もさまざまですが、本書の「トラとウサギ」は、ベネズエラの風習、動物たち、擬音語の多用、そして思わぬ出来事の数々により、読者をさまざまな解釈のある結末へと導いてくれる楽しいおはなしになっています。

また、登場人物の名前には、キャラクターの個性に応じた字体のデザインが使われ、工夫が凝らされています。
文字をまだ習っていない子どもたち、読みかきをはじめたばかりの子どもたちのために、親子の絆を深めるコミュニケーションツールとして、また、読書に関心を持ってもらい、絵の細やかさを楽しんでもらえる絵本として活用し、年齢に応じた知識の構築が図れるようになっています。

■ 本の特徴
  • 擬音語が豊富で読み聞かせに適している。
  • 日本人に受け入れられる可愛い動物のキャラクター。
  • 巻末に、読み聞かせに役立つポイント解説が紹介されている。
  • 繰り返し楽しめるよう、色の工夫やキャラクターの魅力があふれている。
 
  • お話を読むにあたって(あとがきより抜粋)
子どもに読み聞かせをするのは、文学に親しみ広く知識を得る扉を開くこと、さらには人間の活動に親しむことでもあります。本を通じて、読者は本に書かれている言葉や文章に驚き、想像力を駆り立てられ、個々の主観の世界へ入り込んでいくことができるのです。
 
では、読書は我々を素晴らしい人間にしてくれるのでしょうか?おそらく、それは違います。しかし、読書は私たちがよりよく生きていけるように、また、自身から解き放ち、周囲への理解を深める手助けをしてくれるでしょう。このお話は、読者にただ読んでもらうための提示に過ぎません。実際にお話を楽しみ、互いに感情のやりとりをする特別なひとときを過ごすことで、読書を通じて興味・関心が芽生え、好奇心が呼び起こされ、我々の想像の集合的産物である文化的情報に親しむことができるのです。
 
覚えておいていただきたいのは、読み聞かせで何より大切なのは、感情を伝えるということです。読み聞かせの原則は手振りや身振りを使い、声や視線を存分に活用して、いきいきと魅力あふれる語りを子どもたちにすることです。
 
ただし、はじめて読み聞かせする時には、あらゆる手法を使いこなそうとせず、子どもによって使い分けをしてください。読み聞かせの止めやリズムを作るのは、あなた自身なのですから。


■ おはなしのいちぶ

そのひ、ウサギは とっても ごきげんな あさを むかえました。
『さて、なにを しようかな?たのしい ことが、したいなあ』ウサギは、かんがえました。
『うみに いこうかな?』でも、うみまでは、とおすぎます。
『にんじんを、おおきな かごいっぱい  かおうかな?』けれど、にんじんを いっしょに たべる あいてが いません。にんじんが だいすきなのは、このあたりでは ウサギだけでしたから。

しばらく、ウサギは あたまのなかで ぐるぐる かんがえました。そして、すてきな ことを おもいついたのです。
『そうだ!ともだちを よんで、パーティをひらこう !』


ところが、ひとつ おおきな もんだいが ありました。トラです!
パーティの とちゅうで、トラがあらわれたら、めちゃくちゃにして、おきゃくを たべてしまうに ちがいありません。そこで、ウサギは ある さくせんを おもいつきました。そして、かんがえが まとまると、ウサギは ともだちを さそいに でかけました。


・・・・
 
とうとう、まちにまった どようびが やってきました。
おどれる ばしょも よういしました。おいしそうな ごちそうも、つぎつぎ テーブルに ならんでいきます。チーズパイのつつみあげ、エンパナーダ、やきプリン、やきがしのココナッツキス、シュガークッキー、ライス・プディング。パーティに かかせない ライスミルクセーキの”チチャ”、サトウキビジュースの”パペロン”!きっとダンスにつかれたら、のどがカラカラにかわくはず。

さて、いちばんに やってきたのは、オンドリです。
ウサギは、オンドリに やねのみはりを たのみました。だれかが やってきたら、
すぐに しらせてもらうためです。


・・・・
 
おんがくは、もう はじまっています。みんな おどりたくて、うずうず しています。
とうとう、アルマジロが おどりだしました。アルマジロは、おどりが とくい。とても ゆうめいな ダンサーです。アルマジロが おあいてに えらんだのは、ゴキブリさん。まっかなリボンで、なんて チャーミング。

すばらしい ごちそうと ダンスのおかげで、みんな ノリノリ、もりあがってきました。

しばらく、たのしい ひとときが つづきました。オンドリの なきごえが、きこえてくるまでは…。


キッキリ キタヨー、コッケコッコー!!!トラだー!


 
 
 
| 12:47 | スペイン語の本 Libros españoles | comments(0) | trackbacks(0) |









 
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